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今回のリニューアルでお目見えした「デリ エ ブーランジェリー」の一部

　6月13日（水）、伊勢丹新宿店の本館地下1階食品売場が19年ぶりの改装を終え、グランドオープンした。従来の「デパ地下」から脱却し全く新しい売り場が誕生。展開ブランド数は183店舗、そのうち同店のみで展開している独自ブランドは40店舗を占める。

　同店が目指したのは、「『ファッションの伊勢丹』にふさわしい、世界最高レベルの食品売り場」。それまでアイテムごと、ブランドごとに商品を展開・提案していたものを一新し、顧客の目線に立って見直しを行い、食への関心を「作る」「食べる」「楽しむ」に分類、作＝「マーケットスタイル」、食＝「洋のスタイル」「和のスタイル」、楽＝「イベントスタイル」と4つのスタイルで再構成した。利用する顧客のスタイルやシーンなどで区分けし、気分や目的など利用する側の買い方を反映させたのが特徴。

　フロア全体は、床や什器、照明などの店舗環境に統一感を持たせることで、食品の存在を際立たせた。また、フロアの段差を無くしバリアフリーにすることで、買い回りしやすい環境を整えた。

　各ショップには、野菜ソムリエや米・食味鑑定士、ソムリエ、利き酒師など専門知識のあるスペシャリスト約20名を配置し、販売サービスを強化。「フードアテンダントカウンター」を新設し、食品での経験豊富なスタッフ4名が、店内案内や商品の問い合わせ、商品の取り寄せなど幅広い相談の窓口となり対応する。

　今回のリニューアルで登場した「洋のスタイル」の「デリ エ ブーランジェリー」には、カリフォルニア・キュイジーヌの草分け的存在、アリス・ウォータースさんに師事したジェニファー・シャーマンさんが手がける「ビーオーガニック」が百貨店初出店。信頼できる生産者が環境にも配慮しながら育てた野菜や肉、季節の海の幸を使ったサラダやアントレ、有機小麦と天然酵母で焼き上げたパンなど約30種類のメニューと、ジェニファーさん愛用のオリーブオイルやビネガー、クッキー・シリアルなどの詰め合わせを展開する。

　日本初登場となるのが、スペインの新・食スタイル「ピンチョス」を浸透させたシェフ、ジョゼップ・パラオナビニェスさんがプロデュースする、バラエティー豊かな一口サイズの料理を展開する「タステッツ」や、くし揚げ専門店「串の家」と元ドイツ政府迎賓館総料理長ハインリッヒ=ウドー・ダニエルさんとのコラボレーションによるフィンガーフードやオードブルを展開する「クライネ ファイエルン」。

　リニューアルで登場した「マーケットスタイル」の「キッチンステージ」は、一流シェフから提供されたレシピを元に料理実演を素材選びから盛りつけまで、プロならではの技を目にすることができるオープンスペース。実演後はイートインスペース（17席）で味わえるだけでなく、レシピや素材選びのガイダンスも行い、「本場・本格・本物」の料理を楽しめる提案をする。同スペースでは約2週間ごとに食材・担当シェフ・レシピが替わり、フレンチの三國清三シェフ（6/13-26）に続いて、銀座「ラ トゥール」の清水忠明シェフ（6/27-7/10）、西麻布「料理屋 こだま」小玉勉さん（7/11-24）、東京「丸の内ホテル」山口仁八郎シェフ（7/25-8/7）、品川「アロマクラシコ」原田慎次シェフ（8/8-21）が順次登場する。

　「シェフズセレクション」では、国内外の一流レストランで活躍するシェフたち御用達の名品がそろう。JAS有機米と特別栽培米を取り扱う「こだわりの米コーナー」や、味噌専門店「あぶまた味噌」、豆腐・納豆専門店「MINOSUKE」、オリーブオイル専門店「オリオテーカ」などが出店し、高品質で安全な食材を提供する。

伊勢丹新宿本店