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古町糀製造所店舗イメージ

　健康ブームから近年「発酵食品」が話題となっている中、話題の「糀（こうじ）」を使った商品を展開する「古町糀製造所」が2月21日（火）、松屋銀座の地下1階にオープンする。

　同店は、「全てはお米に始まる」をコンセプトに、本来そのままご飯としても食べられる等級の新潟産の米を使って伝統食で発酵のもとでもある糀を作り上げ、現代風にアレンジした商品を展開する専門店。2009年7月、新潟の商店街「古町」に本店を構え、今月1日には自由が丘に路面店をオープンさせた。百貨店での常設店は今回が初めて。

　経営するのは、銀座のおむすび専門店「銀座十石」も手掛ける和僑商店。出店場所は、「銘家逸品」前の通路を挟んだ和菓子売り場の一角。売り場面積は13平方メートル。店舗は本店のイメージを保ちつつ、糀を仕込む際の道具「こへぎ」を側面にデザインし糀の世界観を表現。スタイリッシュながらも、シンプルで温かみのある雰囲気に仕上げた。

　「糀との出会いからブランドの立ち上げまでの話を聞いていて感動した」という松屋の和菓子を担当する始閣理子バイヤー。3年に及ぶ期間限定の催事で何度か出店を重ね、実績を積み、来店客の反応も高かったことから「予想以上に顧客をつかめている」と確信した。まだオープン前だがフロアでは簡単な告知の張り紙を見た客からの問い合わせも頻繁に入り、出店への期待が膨らむという。

　店頭で販売するのは、10アイテムほど。主力商品となるのは、糀の糖化された状態をそのまま瓶詰めにした「糀ドリンク」（1瓶＝500ミリリットル入り）。プレーンな「糀」のほか、「玄米糀」「神社エール（生姜）」（各1,575円）と、桜の風味を加えた「サクラサク（桜）」（1,680円）を展開する。酒かすに砂糖を入れた甘酒と異なり、「新鮮で、しかも等級の高い米を使った糀は糖分を一切加えなくても、糀本来の甘さが驚くほどある」と始閣さん。サラッとしつつも、コクのある飲み心地が特徴。家庭ではそのままはもちろん、温めたり冷やしたり、豆乳やコーヒーを加えたり、ヨーグルトやサラダにかけたりとアレンジ次第で楽しめるという。

　店頭ではこの「糀ドリンク」を本店同様に、1杯分をテークアウトできるカップタイプも用意。栄養価が高く、砂糖を使用しない分カロリーも控えめなのは瓶詰めタイプと同じ。寒い時期にはホットにも対応する。「糀生姜」「糀柚子」などに季節限定商品を加え、常時4〜5種類を展開する（価格帯は341円〜431円）。さらに、豆乳を加えた「糀豆乳ドリンク」4種類（価格帯391円〜431円）を展開するほか、松屋限定のドリンクも開発中。

　牛乳を使っていないカップタイプの「糀ジェラート」（糀豆乳、糀ジンジャエール、えちごのいちご、各361円）はスイーツとして楽しめ、本店でも人気商品。

　最近万能調味料として注目の「お料理用糀」には、「糀（塩糀）」（300グラム入り＝630円）と「玄米入り熟成糀」（300グラム入り＝681円）を展開。初心者やもっと活用してみたい人に向けた「塩糀のおかず本」（681円）も店頭で販売する。

　ほかにも、ベーグル生地にみそと豆乳を入れうま味を引き出し焼き上げたパン「味噌たま」（181円）、今までにはめずらしい米から作った「米蜜」（米蜜柚子、米蜜神社、各1,260円）などを展開。

　同店出店を機に「古町糀製造所とは長い時間をかけて出店に向けた商品開発や話し合いをしてきた。発酵食品ブームが一つの流行にならないよう、糀の良さを分かっていただけるお客さまを一人でも増やし、お客さまと一緒に成長していきたい」と始閣さん。今後は「銀座ならでは、松屋ならではの、糀にこだわった手軽な手土産の商品開発を行っていきたい。また季節商品を打ち出すなど店頭での商品のバリエーションにもこだわっていきたい」とも。

糀の糖化された状態をそのまま瓶詰めにした「糀ドリンク」瓶タイプ（関連画像）万能調味料として注目の「お料理用糀」（関連画像）古町糀製造所松屋銀座