デパチカドットコム

写真を拡大

「虎屋菓寮」も併設した「とらや」

　老舗の和菓子店「とらや」が、2月に行われた伊勢丹新宿店本館地下1階の和菓子・銘茶売り場リニューアルでリフレッシュオープンした。

　同店では、定番商品の羊羹や最中、焼菓子、干菓子などを販売する物販スペースに加え、甘味を楽しめる喫茶スペース「虎屋菓寮」を併設した。

　物販スペースでは都内百貨店では初めて季節の生菓子を販売する。「野山に点々と咲く桜の濃淡のある様」を白と紅のそぼろで表現した「遠桜（とおざくら）」（420円）や、「幾重にも立ちこめる春の霞」を緑、紅、黄の3段の色合いで表現した「八重霞」（420円）など約6種類を常時展開し、季節感を意匠する職人の手作りによる商品を半月に一度の割合で店頭に並べる。

　また、「とらやクチュール at isetan」として、形、大きさなど顧客の要望に合わせて菓子を作るクチュール生菓子の受け付けを始める。「本物・本質を求める感度の高い」伊勢丹新宿店の顧客に向けたサービスで、百貨店では初の試み。初めてオーダーする場合でも、販売員と話し合いながらオリジナル和菓子を作り上げることができる。

　伊勢丹の和菓子アシスタントバイヤーの伊藤剛士さんは「茶の湯の菓子に通じるだけでなく、お客さまのきめ細かいご意向に応える和菓子を作ることで『心に残るもの』を提供したい」と話す。

　「虎屋菓寮」の席数は24席で、白と黒をベースに落ち着いた親しみやすいデザインでまとめた。店内では、吉野葛100％の葛を使い和三盆糖の蜜をつけて食べる人気メニュー「葛切」（1人前1,260円）をはじめ、えんどう豆、黒琥珀、琥珀と御前餡が特徴の「あんみつ」（白みつ・黒みつ、各1人前840円）が楽しめるほか、5月初旬には夏メニューの「宇治金時」「冷し汁粉」などが登場する。

伊勢丹新宿店とらや